プールシーズン前にすべきことは以下の事です。
(管理責任者)
プールに、プールにおける安全かつ衛生的な維持管理および運営を確保するため、管理責任者をおくこと。
(衛生管理者)
プールにおける安全と衛生的な維持管理の実務を行なわせるため、衛生責任者をおくこと。衛生管理者は、プールにおける安全及び衛生についての知識および技能を持つものをあてること。
なお、プール規模の実情に応じ、管理責任者と衛生管理者は同一の者が兼ねることも差し支えない。
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プール本体の壁面、底面に付着している藻を枯らす必要があります。
根こそぎ藻を死滅させていないと、藻の再発が早く、綺麗にしたプールに水を張ってもすぐ緑色になることがあります。
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《次亜塩素酸ナトリウムを使用する場合》
プール掃除予定日の5日〜7日前にプール水100m3につき、1缶(20kg)〜1.5缶(30kg)投入してください。
《殺藻剤(ジクロイソシアヌル酸等・製品名:アルジカット)を使用する場合》
プール掃除予定日の5日〜7日前にプール水100m3につき、4kg投入してください。
注意)
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1.《消防署への連絡》
ほとんどのプールが防火水槽であるため、掃除・工事などでプールを空槽にする場合は必ず最寄の消防署へ連絡を入れてください。
2.《用水路管理者への連絡》
農業用水路へ排水される地域にあたっては用水路管理者(一般には水利組合長又は、区長)へ連絡してください。
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・ プール水の遊離残留塩素が0.1ppm(mg/l)である事を確認して下さい。
< 参 考 >
- もし高濃度であればクロールカット(塩素中和剤)等で中和させてください。
(注意)
残留塩素が高濃度のまま排水されると流入先の河川で鮒(フナ)、鮠(ハヤ)、鰌(どじょう)などの魚類等が死滅することがあります。
掃除したプールへ”汚水”(赤水、錆など)を吐出させない予防策として循環ろ過機を作動させ、ろ過機からプールまでの配管内の掃除をしておくとよい。
但しこの作業は
- 通常運転とはことなるので、当社(三洋興産)など専門業者に委託して実施すべきである。
各メーカーの指導に従ってください。(特にない場合は、防水シート張りのプールの方法で良いと思われます。)
<コンクリート製プール(モルタル仕上、白セメント仕上)> 仕上がり面が劣化により”ざらざら”状になっている場合、凹の部分に付着した”藻”は頑固で5日〜7日塩素剤の投入による殺藻でも死滅していないことがあります。
《”藻”が完全に死滅していない場合の除藻方法》
- 塩素剤の用意
- 次亜塩素酸ナトリウム(有効塩素12%)を2〜3倍に薄めます。
- (又は)アルジカット(成分:ジクロイソシアヌル酸ナトリウム)などを水10lに対し50gの割合で溶かします。
- 除藻
樹脂製の如露で、その部分に振りかけ完全に死滅させてから、水をかけながらブラッシングしてください。(注意)
- 塩素剤は上記のどちらか一方(1.もしくは2)にしてください。両者を混合させると毒ガスが発生します。
- 高濃度の溶液なので目や皮膚にかからないようにゴーグル等保護具を着用して作業を行なってください。
- 残留塩素濃度を0.4ppm以下になるよう塩素中和剤で中和させてから排出してください。
(参) 高圧洗浄機での掃除が便利です。
プール掃除が終了し、プールが空槽になっている機会にプール本体の点検をしておく必要があります。特に循環ろ過機への吸引口の吸込防止金具の取付、集水桝の蓋のビス止めなど完全かどうかの確認は重要である。
<共通事項>
- プールのアクセサリー、(例えば、ラダーハンドル、背泳グリップ、排水口の桝蓋)等の金属製部品の錆の発生状況、腐食状況。
<コンクリートプール>
- 塗装、白セメント、モルタルなど仕上の部分の剥離状況
- コンクリートの亀裂・ひび割れ(クラック)状況。
<防水シート張りのプール>
- シートの破れ、亀裂、ピンホール(シートの下に水が入りぷよぷよしているかどうか)
<金属製プール>
- 温度差による伸縮の繰り返しのため、金属疲労のために亀裂が生じかけていたり、塗装が剥離しかけていたりします。
特に塗装の剥離は、錆の発生・すなわち腐食の原因になります。
<プールろ過機の種類>
- 硅藻土式ろ過機
- 砂ろ過機
- カートリッジ式ろ過機
点検及び始業は専門的知識もしくは公的資格が必要であるので、専門業者に委託すべきだと思われます。